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第30回 -「避難訓練」-  

1995年1月16日の夜、学生青年たちと関西国際空港に、フィリピン・マニラから5時間遅れの飛行に乗って到着しました。

岡山に帰るためには、姫路行きの最終快速電車に乗らなければなりません。
知り合いの神父がいる神戸の鷹取教会に宿泊をしようかと、一瞬考えました。

何とか岡山教会まで帰り着き、教会の泊めた翌朝5時46分、大きなゆれが岡山でも感じられました。
テレビの報道も混乱していましたが、徐々に地震の被害の全貌が明らかになってゆきます。そこに見たのは前晩に乗ったJR線の被害と、焼け野原に残っている鷹取教会の姿でした

注射器セット6000本を届けるため、また避難所にいるノートルダム清心女子大学の学生を探すために、もう一人の神父さんと鷹取をめざした。道は亀裂があり、建物はまだ煙が出ているものもあった。
これから5年間にわたるボランティア援助活動の始まりでした。

これらの活動については小田兼三、田代菊雄編著「阪神大震災と市民ボランティア 岡山からの証言と提言」(山陽新聞社)に詳しく報告されています。

あの時電車に乗り合わせ、途中の駅で降りられた人のうち何人の方が亡くなられただろうか。
あの時、飛行機がもう少し遅れたら、鷹取に泊まっていたら。
学生青年のボランティア活動もこの気持ちから生まれたかもしれません。
同時に、彼ら彼女らは、自分の時間を他の人のために無償で使うことのすばらしさを感じてゆきました


先日、幼稚園も避難訓練を行いました。
ただ単の避難訓練ではなく、大きくなってボランティア活動に通じるものに、との思いもあります。

園長 原田 豊己神父
          



 


 

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