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-「卒園にあたって」
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16世紀のヨーロッパは、宗教改革という人類の歴史に残る体験をしました。
その16世紀のはじめ1506年に現在のスペイン・パンプローナ近郊の町ザビエルで一人の男の子が生まれました。
生まれたお城の名前から、フランシスコ・ザビエルと呼ばれる人物です。
パリ大学で学び、同じ大学で学んでいたイグナチオ・ロヨラなどと共に「イエズス会」と呼ばれる修道会を設立してゆきます。
マルティン・ルターに代表される宗教改革の時代に、バチカンを中心とするカトリック教会内の改革と、教会の使命であるイエス・キリストの福音の宣教を行います。
その当時のスペインの中心都市トルデシアスで結ばれた条約に従いインドのゴアに赴任し、インド沿岸、マラッカおよびモルッカ諸島を巡り5年間滞在しました。
日本人アンジロウに出会うのもマラッカでした。
1549年アンジロウの案内で鹿児島に上陸します。
日本人がはじめてカトリック教会と出会った瞬間です。
ザビエルは多くの手紙を書き残しています。
そのなかで、「驚くほど名誉心のある人々」「食を節するが、飲むことにかけてはそれほどでない」「きわめて礼儀正しく、知識欲に燃えた」を日本人の印象を語っています。
1552年、中国広東港外の上川島で亡くなりました。
日本人は、キリスト教の教えだけでなく、当時のヨーロッパの文化・知識・科学も学んでゆきます。
現在の超大国一国による世界支配、一つの価値観の強制という間違ったグローバリズムではありません。
文化と文化の出会い、すなわち人類が過去に体験したヘレニズム的な出会いを、日本人は体験したのです。
松江暁の星幼稚園は、ザビエルゆかりの修道会「イエズス会」が設立の母体です。
卒園してゆく子どもたちが、将来世界に羽ばたいてゆくことを思いながら書きました。
園長 原田 豊己神父
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