主イエス・キリストの誕生をお祝い申し上げます。
目に見えない神が、人間にご自分のすべてを見せるために人となられました。
人間の意表をつくやり方で、ご自分の思いを表わされました。
この人となられた神の行為を「神の愛」とカトリック教会は宣言してきました。
新約聖書の四福音書(マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネ核福音書)には、目に見えない神が人となる神秘を人々は理解しようとせず、自分たちの理解にイエス・キリストを合わせようとして、つまずいてゆくさまが描かれています。
全能の神が、保護と養育を必要とする幼子の姿をとってこの世に来られたことを理解できないのです。

現代に生きる私たちも、目で見えるもの、手でさわれるものにどうしても重きをおきがちになります。
日常の生活において、子どもたちがすばらしいことを行ったとき、それは子どもたちの誰からも強制されない生き生きとした本当の自由の発露であるのか。
また、大人にほめてもらいたいためにわざと従い、画一化したなかで順番を競い合っているのか。
このことを見抜く力を大人は身につけなければなりません。
そうしないと、ある国家が行っているように、強制され、笑顔をお振りまく子どもたちの姿に満足し、他の子どもとの比較において自己満足する大人になってしまいます。
クリスマスー主イエス・キリストの誕生は、心の目で見なければ理解できないものです。
園長 原田 豊己神父
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